2021年10月03日

首相公選制?:世論も間違えることがある


自民党総裁選は岸田文雄氏の勝利という結果になり、岸田政権が誕生する模様。やっぱり無難な線に落ち着きましたね。
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新総理・総裁となる岸田文雄氏

高市早苗氏は今回、多少なりとも知名度を上げただけで収穫があったでしょう。野田聖子さんが掲げた少子化問題も今後、重要な政治課題として取り組むことが期待されます。

さて、河野太郎氏ですが、思ったより党員票も議員票も伸びなかったようです。
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自民党総裁選に敗れた河野太郎氏

第一回投票: 国会議員 党員・党友  合計
―――――――――――――――――――――――
岸田文雄氏  146   110  256票 
河野太郎氏   86   169  255票
高市早苗氏  114    74  188票
野田聖子氏   34    29   63票
―――――――――――――――――――――――
決選投票: 国会議員  都道府県   合計
―――――――――――――――――――――――
岸田文雄氏  249    8   257票 
河野太郎氏  131   39   170票
―――――――――――――――――――――――


とくに第一回の議員票では、河野氏は高市氏にも負けています。公開討論をやればやるほど、河野氏への評価が下がっていった印象があります。

「小石河連合」とはいったい何だったのか?

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河野太郎氏、  小泉進次郎氏、  石破茂氏

河野陣営では「国民に人気があるから大丈夫。党員票でぶっちぎりだから」という驕りがあったのではないでしょうか。「人気トリオ」3人が集まれば、多少、議員票が落ちても勝てる、という読みは見事に外れた、ということですかね。

トリオの一人、石破茂氏は決選投票で議員票が有利になるシステムが不満なようです。つまり、国民の意思を反映していないのはおかしい、と。河野氏を勝たせるために、自分が総裁選を降りたことは、おかしくないのでしょうか。あるいは自信がないから逃げた、とか。

石破氏も出馬表明して5人で戦っていたら、二大派閥である安倍・麻生派の動き方が変わっていたかもしれません。でも、河野さんは小泉進次郎氏とともに石破氏の人気に賭けたのでしょう。

人気に賭け、人気に驕り、人気の甘い罠に嵌ってしまった。


ところで、進次郎さんのことが心配です。この方のやることは、どこか、ずれているようなところがあります。菅首相が総裁選不出馬を表明する前に、菅氏のところに3〜4日連続で日参していましたよね。国民の目にはとても奇妙に映っていて、私も疑問を持っていました。

もちろん、総理に直言することは彼の勝手なのですが、こうした行動によって、菅総理のイメージを矮小化してしまったのではないか。実際、「進次郎氏以外に相談する者が誰もいないのか」と皮肉っぽく言う人もいました。

残念ですが、小泉氏は近くの木ばかり見て、森全体を見ていない、というか、見えていないように感じられます。だから、自分自身の全体像も俯瞰して視ることができない。まだ、若いから、といえばそれまでですが「自分に人気を取ったら、いったい何が残るだろう」と考えてみたことはない? かな。

ですから、党の実力者を昔の長老政治と結び付けて批判したりする。長い経験を積んできた先輩の政治家を、あるいは、お父さんの純一郎氏よりも長期政権を担った元総理に対しても、教えを乞う、という謙虚な気持ちが感じられません。よほど自分に自信があるのでしょうか。

総裁選で彼が推す候補者はいつも、自分と同様に人気のある人物ばかりです。石破氏しかり、河野氏しかり。彼の国家観や政治理念というものが、今ひとつよくわからないので、辛口の評価になってごめんなさい。

将来の総理候補と期待していた河野氏、小泉氏がこの体たらくでは、国民の一人として、愚痴の一つでも言いたくなるのですよ。関心がなければ、何も言いませんが。

国会議員票で総理・総裁が決まるなら、国民の声を反映していないから、首相公選制にするべきだ、という人がいます。現在、コメンテーターで活躍している橋下徹氏もそうした意見ですよね。

でも、総理大臣の直接選挙制に、私は否定的です。第一、知名度のある人物が圧倒的に有利になりますから。

仮に、有名な芸能人が立候補したら、まさに人気投票になってしまいます。一般庶民は、自分があまり知らない人よりも、頻繁にテレビに出て、良く知っている(と思っている)人のほうをどうしても選んでしまう傾向があります。もし、木村拓哉さんが立候補したら、私も彼に投票してしまうかもしれません(あららっ)

たとえ、総理としての適性を十分に備えている人が立候補しても、ほとんど無名であれば、まず選ばれることはないでしょう。人気だけで、すべてが決まってしまうのはどうなのでしょうか。知名度の低い人にはハンディ・キャップがあり過ぎます。

これまでのことを振りかえっても、世論・民意が間違えることもあるのですから、首相公選制での最悪の結果は回避したいものです。民主党政権誕生の時は、私も加担したクチです。まさか、米国にも見放されるほど、ひどい政治をやってしまうとは、いったい誰が想像できたでしょうか。

最近、勉強のために、BSの政治討論番組をよく観ているのですが、今回の総裁選について、

「議員票に、より大きな力を持たせるのはどうか。国民の声を尊重するべきではないのか」

という意見に対して、政治の内部情勢に詳しいコメンテーターが、

「たかが12日間やそこらで、その人物の総理としての適性を見分けることなど、党員には到底無理です。国会議員のほうが長くその人物を視てきているのですから、より正しい判断ができるでしょう。米国なんかは一年間も大統領選をやるのですからね」

といったような話をしていて、「なるほどな」と思いました。


話をもとに戻しますが、確かに河野氏は、自分の人気に頼りすぎたと思います。もし、石破氏と組んでいなかったら、あるいは、同氏も立候補して、それぞれが互いに堂々と戦っていたら、総裁選で見える景色も違っていたことでしょう。

作戦のまずさもありました。人間というのは感情的な生き物ですから、そこら辺の配慮も足りなかったような。猪突猛進が良いときもありますが、人間関係も大事にして、勉強すべきことは勉強して捲土重来を計ってください。

若い進次郎さんも人気ばかりに頼らずに、周囲の景色をよく視て、他にも大切なものがあることに気づいてくだされば良いなと思います。余計なお世話かもしれませんが、人間として、また政治家としての今後の成長を期待して、一庶民の立場で率直な意見を述べてみました。


[お知らせ]
ブログのタイトルを「オリオン日記〜」から副タイトルだった「政治と生活のひとり語り」に変更しました。今後ともよろしくお願いいたします。


posted by orion at 14:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治
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