2020年02月16日

新型コロナウイルス騒動でわかった中国依存の経済リスク

中国政府は15日、湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の死者が同日午前0時(日本時間同1時)時点で、前日より143人増え1523人になったと発表した。
中国本土の感染者は2641人増の6万6492人に達した。

中国本土以外では、アフリカ大陸で初となる感染者がエジプトで確認され、28カ国・地域の600人以上に拡大。このうち日本、フィリピン、香港で各1人が死亡した。(北京時事)

日本では感染経路がわからない事例も発生しており、水際作戦の失敗は明らかで、早い時期に中国全土からの入国禁止措置に踏み切った米国などと比較して対応の甘さが指摘されています。

旧正月「春節」の連休初めに大勢の中国人旅行者を入国制限なしで受け入れてしまったのは国内経済の影響を考慮したからなのでしょうか。一時的に経済が良くなっても命が失われたら元も子もありません。

詳しい感染者数は日々更新されていますので、ここでは忘れがちな中国の特殊性と結果的な経済リスクについて語ろうと思います。


新型コロナウイルスによる肺炎患者が集中する中国湖北省武漢市で取材していた中国人フリージャーナリストで人権派弁護士の陳秋実氏(34)の消息が、4日のインターネットへの投稿を最後に途絶えています。

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「2002〜03年の重症急性呼吸器症候群(SARS)の時と同様、事実の隠蔽が感染拡大の原因となった。同じ過ちを繰り返さないためにはウイルスより早く情報を伝えなければならない」

と陳氏は訴えていたそうです。新型肺炎に関する言論統制が大幅に強化されている中、こんなことが起こるのは中国ならではのことでしょう。

「私の前にはウイルスが、後ろには中国当局が迫っている。だが、私は共産党を恐れない」(陳氏の言葉)

また、それ以前にも原因不明の肺炎(新型コロナウイルス)を発見してその危険性について発信していた武漢市の李文亮医師がいましたが、自らも感染してお亡くなりになっています。

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この方は不確かな情報を流して市民の不安を煽ったとして当局から訓戒処分を受けたのですから、いかに行政当局の隠ぺい体質がひどいものであるかが察せられます。


こうして同じ過ちが繰り返されるのは中国の一党独裁体制の元、国民に言論の自由がないからです。

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国家間での経済的繋がりが深まり、その依存度が高まれば高まるほど、我々はそうした事実を忘れているのではないでしょうか。無意識のうちにそういう中国の特殊性については考えまいとしているのかもしれません。

今や中国に何かあると世界中が巻き込まれて大混乱が起こるほど、この一党独裁国家の存在感はいやが上にも高まっています。

だからこそ「中国は民主国家ではない」という認識を改めて強く持つ必要があると思います。

もちろん米国と違って日本は地理的にも歴史的にも大陸国家とは密接なつながりを持っていますから、友好関係は保っていく必要があるでしょう。

その上でこの特殊国家との経済的関係をどう構築し、どこで一線を引くべきかを日本政府も、企業も、よくよく考えなければならない時が来ているのではないでしょうか。

今回の新型コロナウイルスの感染騒動はその注意喚起を促してくれた機会ととらえて、安易な工場移転などの前にリスク分散を考えて、今後の経済活動の健全な発展のために官民双方が知恵を出し合うように願っています。

中国リスクはこの国がまともな選挙制度によって国家のリーダーが選ばれないかぎり、また選ばれるまでは、将来も延々と続いていくのだということを我々は決して忘れないようにしましょう。

posted by orion at 17:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 中国