2024年05月18日

情報過多の社会における自己防衛

インターネットが当たり前に使用されるようになって以来、政治、経済、スポーツ、芸能、事故、事件等々、ありとあらゆる情報が個々人の周囲にあふれだしている。

欲しい情報も、そうでない情報も、おもしろい情報も、つまらない情報も、テレビ、ネット、スマホ、X、インスタ、ユーチューブなどから、同じような情報が繰り返し見られるか、垂れ流されている。

とくに有名人の活躍や動向、スキャンダルは毎日、なにかしら聞かない日はなく、もういい加減に発信を抑えたほうがよいのではないかと思うくらいである。

同じ局のニュースやワイドショーなどで同じニュースが朝から晩まで取り上げられるのをみると「ああ、またか。さっきやったじゃない」と思ってしまう。

たとえば大谷選手。大リーグの彼の活躍は我々にとって嬉しいことではあるが、あまりにも情報過多になり過ぎてはしないか?

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試合での活躍や結果にせよ、不幸な事件にせよ、もう少し情報を控えても良いのではないかとも思う。彼の一挙手一投足に注目が集まるのは仕方がないというか、当然ではあろうが、どの局も同じ情報を一日何回も流すのをみると、うんざりしてもくる。せいぜい二回程度に抑えて、冷静な時間を本人にも、視聴者にも与えてほしい、と思うのは私だけだろうか。

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それでも、無害なニュースに問題はないだろうが、これが詐欺など事件性のある怪しげな情報になると、同じレベルでは語れない。組織、あるいは国家ぐるみのフェイクニュースは、だいぶ前から問題になっている。

その情報が本当なのか、噓なのか、我々一般人には判断できないことが多い。投資詐欺などは最近どんどん増えて、悪質性も高くなっている。オレオレ詐欺から始まって、人を騙して儲けようという悪人は、いつの時代にもいなくなることはない。お金がからむ話には、よほどの注意が必要だろう。

以前、騙されるのはお年寄りが多かったが、昨今は若い人も詐欺の被害にあっており、自己防衛の意識を高める必要があろう。公的機関からの注意喚起も大事だし、社会全体で被害者を出さない取り組みを進めることも大切なこと。

しかし、さらに深刻なのは、政治がからむ大規模な情報操作の罠に、多数の人々が引っかかってしまうことだ。そして、同じ国民の間で抜き差しならない分断が生ずる結果にもなる。その火元は国内であれ、国外であれ、どこから燃え上がるかわからない。

次回は、フェイクニュースがもたらす紛争について語りたい。

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2024年04月10日

米国に頼り過ぎていたと欧州も気付く

11月の米国大統領選にからんで「もしトラ」が現実味を帯びるなか、欧州やアジアの同盟諸国に不安と警戒心が広がっている。

なかでも、今年に入ってからのフランス・マクロン大統領の変貌ぶりは特に目立っている。

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マクロン仏大統領

2022年2月のロシア軍によるウクライナ侵攻当初は、プーチン大統領と長時間にわたって対話を続け「ロシアに屈辱を与えてはならない」などと、西側からすれば、驚くようなコメントを発していた。

話し合いで解決できると考えていたようだ。まるでロシアの相手は米国であるかのようで、ロシアと国境を接するウクライナをNATOの最重要国とみる当事者意識が低かったことは明らかだ。

しかし、いまや「トランプ党」とも言われる共和党が多数を握る米下院で、ウクライナ支援の軍事予算案が通らず、今年に入っても今に至るまで同案はまだ成立していない。そのためウクライナ軍は砲弾不足に陥り、ロシアとの防衛前線で劣勢に立たされている。

昨年ごろからマクロン大統領のロシア・ウクライナ戦争に対する認識が変わり始め、5月には「ロシアについて警告していた東欧諸国にフランスはもっと耳を傾けるべきだった」と後悔とも聞こえる発言をしている。

要するに、トランプ氏の大統領復帰の可能性が高まってきた段階で、この戦争に第一義的に関与すべきは米国ではなく、欧州諸国なのだという現実直視に意識が転換したのだろう。


つまり、最大の同盟国の民意が「アメリカファースト」に傾斜していくなかで、いつまでも米国に頼ってはいられないという危機感が生じた。NATOのストルテンベルグ事務総長もNATO全体でのウクライナ軍事支援の計画を発表している。

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ストルテンベルグNATO事務総長


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マクロン大統領はプーチン大統領と交渉するうちに、相手の言葉のウソや不誠実さに気づき、ロシア大統領への不信感を募らせた。また、アジア太平洋諸国における中国の脅威が、この地域に留まらないことにも気づいたようである。

第一、中国はロシアを裏で支えているのだから、経済を優先して中国を刺激しないように批判を弱めれば、ロシアは益々戦場での軍事的優位を強め、ウクライナは苦戦を余儀なくされるという結果になる。

欧州でもだいぶ前から中国の脅威が指摘されていたにもかかわらず、仏大統領は米国のアジア太平洋地域への関与が単に米国だけの利害でしかないと思っていたようで「欧州は米国のポチ(言葉は違う)ではない」と反発するような発言をしたことにも、ひどく驚かされた。「この人はアジアや中国のことをまったくわかっていないのだ」と。

周辺諸国への脅しや嫌がらせは、ロシアと似たり寄ったりなのだが、地理的な遠さで関心も薄く、実感もなかったのだろう。それが今は、ロシアに対しては欧州第一の強行論者になっているのだから、逆の意味で驚かざるを得ない。

NATO軍のウクライナ派兵を示唆するような言動は、ロシアを刺激し過ぎるとドイツなど他の欧州諸国が慌てふためくほどである。もちろんバルト三国やフィンランドなど、ロシアと国境を接する国々にとっては、ロシアをはっきり脅威と捉えるフランスの変化は歓迎すべきことだろう。

こうした過去に侵略された歴史を共有する諸国は、ウクライナが敗れれば、次は「わが国」というロシアへの恐怖心を今も抱き続けているのだ。スウェーデンも200年間の中立政策を転換してNATOへの加盟を決定、ロシア寄りのハンガリーの反対でフィンランドには遅れたが、今年に入って申請・加盟が認められた。

いずれにしても、ロシアも中国も専制主義国家であり、言論の自由がない国である。この二国が協力し合うのは軍事的にも、政治的にも必然のことなのだ。

ロシアは米国と対立するイランや北朝鮮から公然と軍事支援を受けているが、まだ経済支援にとどまり、軍事支援には踏み切っていないとみられる中国は、今後においてロシアの盛衰を左右するほど大きな存在であることは明らかだ。


南太平洋でフィリピンなどに長期にわたって軍事的圧力を加えている中国はアジア太平洋地域の脅威のみならず、欧州諸国にとっても同様の脅威であるという認識をフランスを含めた欧州諸国が共有し始めたことは、日本にとっても安全保障上プラスになるだろう。

すこし前までは、ドイツを筆頭に欧州が中国との経済関係を強化する政策をとってきたことを考えれば、今回のロシア・ウクライナ戦争によって中国の見えにくい姿が見えるようになってきたことは皮肉な結果ともいえよう。

しかし何よりも問題なのは、これまで自由主義陣営をけん引してきたアメリカの力が弱まり、国内世論が内向き志向に変化してきたことだ。もしトランプ氏が大統領に返り咲けば、この傾向が一層強まることは間違いない。

欧州もそのことを懸念して、その準備態勢を整えようとしているとみられる。つまり、もはやアメリカばかりに頼ってはいられない、という現実を直視するようになった。米国抜きで欧州諸国をロシアの脅威からどう守ることができるのか?


この問題は、もちろん日本の問題でもある。米国のインド太平洋地域への関与はどこまで本気なのか。台湾有事は本当に起こるのか。

また、軍事力強化を続けてミサイル発射実験を繰り返す北朝鮮と今後どのように向き合えばよいのか。さらに、韓国は大統領が変われば、日本への外交政策も一夜にして変わってしまう国である。再び中国、北朝鮮寄りになれば、日米同盟にも影響が及んでくる。

しかし、これらの問題は今回の主題ではないので、またの機会に取り上げることにする。

国内でも、政治情勢が混乱の極みを迎えており、先が見えない危機にある。世界の情勢はいま、イスラエル・パレスチナ紛争も終わりが見えておらず、加速度的に悪化の一途をたどっている。日本はこうした紛争にどのように関与していけばよいのか、平和解決への道を決してあきらめてはならないだろう。


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2024年03月08日

米国大統領選に翻弄されるウクライナと同盟国

前回、前々回と、ここで取り上げた二大紛争地域の現況を語れば、ほとんど変わっておらず、ただ話を繰り返すだけになりそうですが、残念ながら、以前よりも悪化しているのは明らかです。なぜ悪化しているのかという点について、その原因を探ってみようと思います。

まずロシア・ウクライナ戦争

ウクライナがやばいです。東部戦線では、要衝アウディーイウカがロシア軍に制圧されてしまい、ウ軍は撤退を余儀なくされました。去年6月から開始された反転攻勢は失敗に終わり、現在はロシアが攻勢に、ウクライナは守勢に転じています。

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その要因は作戦そのものに無理があった、欧米との意見の相違、ロシアが構築した三重もの防衛線を甘く見ていたことなどが、明らかな原因として挙げられるでしょう。

第一に、反転攻勢をかけるのが遅すぎた。その間に十分な防衛線を築く時間の余裕をロシアに与えてしまった。もちろん、欧米からの軍事支援が十分ではなかったということもありましょう。

しかし、どこの番組だかの映像を見ましたが、敵の防衛最前線に、いきなりウ軍の戦車隊が列をなして突っ込んでいき、次々と爆破されていくのを見て驚きました。そこには地雷が多量に敷かれているのはわかっていたはずなのに、なぜ地雷対策を講じなかったのか?

さらに、ロシア、いやプーチン大統領は兵の命など顧みない、敵はおろか味方が何人殺されても意に介さない人物であること。ロシア軍も甚大な被害を被ったにもかかわらず、囚人部隊や高額報酬で志願兵を次々に雇ったり、不人気な一般市民の徴兵を避けて、外国から兵を募るなど、目的のためには手段を選ばないやり方をしている。

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そのためウ軍の戦意をいささか揺るがせてしまったと思えます。敵を倒しても、倒しても、新たな波のように押し寄せてくるのですから。

しかし最大の要因は、米国の軍事支援の予算が議会での民主・共和両党の対立で、いまだ採択されていないことでしょう。どうやら共和党の次期大統領候補にほぼ確実とみられているトランプ前大統領が同党の下院議員に「賛成するな」と圧力をかけているようなのです。


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一方の候補者ヘイリー氏に圧倒的な大差で予備選を勝ち進んでおり、彼女は指名候補者争いから撤退を表明。共和党にはトランプ氏に異を唱える者は少なく、もはや「トランプ党」と化しているような状況です。

一方、バイデン大統領は、やはり高齢(81)を不安視する者が多く、さらにイスラエル・パレスチナ紛争で、ガザへの攻撃を続けるイスラエル軍を止めることができず、大勢の一般市民が犠牲になっていることに対して、国内の人権派や国際社会からの非難を受けており、大統領選挙戦にも悪影響を及ぼしそうです。


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では、なぜバイデン氏は次期大統領選に立候補したのでしょう。彼は自分が高齢であることは以前から意識していたようで、一期限りで辞めるつもりだと言っていたと思います。ただし、次にトランプ氏が再び立候補するなら、自分が出るしかない、と。

なぜ、もっと若くて有望な民主党議員が出てこないのか?

相手がトランプ氏では、そのパワー、カリスマ、知名度において、とうてい勝ち目はない。あの大口で相当な攻撃も受けるだろう。今、火中の栗を拾わなくても、次の次を狙えばいい、と思ったとしても不思議ではありません。

民主党員も、トランプ氏と対抗できる候補者は、現大統領であり露出度も高いバイデン氏しかいない。たとえ高齢であることに目をつぶっても、他に選択肢がない、というのが正直な気持ちなのかもしれません。

共和党有利な選挙区においても、バイデン氏なら勝利できそうな州もあるという。選挙資金収集能力も考慮されているのでしょうか。

話をロシア・ウクライナ戦争に戻すと、いま盛んに言われている「もしトラ」「ほぼトラ」になり、これが現実になるいう想定のもと、欧州同盟諸国でもその対処法を密かに協議しているようです。

ウクライナを含む欧州の安全保障には、きわめて消極的なトランプ氏であり、現在のウクライナの窮状は、プーチン氏を持ち上げてロシア寄りとも思えるトランプ氏が間接的にもたらしているとも言えます。


こうした人権意識が薄く、経済的な損得でしか物事を見られない人物が、米国のような超大国の大統領に再任されたら、今後の世界はどうなっていくのでしょうか?

民主主義国も、権威主義国も、等しく独裁的な体制に傾き、それが益々強化されていくように思えて、いささか憂鬱な気分になります。

米国の国際的な影響力は、それでなくとも落ちてきているし、今後もかつてのような「世界の警察官」に返り咲くことはもはやないでしょう。

日本もこうした変化に備える準備と覚悟が必要になってくるでしょう。

それにしても、米国を再び偉大な国に、とはトランプ氏はどういう意味で言っているのでしょうか。米国第一を掲げて、他国、とりわけ同盟国を軽視するような言動を繰り返していたら、そういう国々から尊敬や敬愛を克ち取ることはできません。軍事力や経済力だけで、他国から「偉大な国」と言わしめることができるのか?

この問いは、ロシアのプーチン大統領に対しても投げかけることができます。とくに核の脅しや甚だしい人命軽視、武力による言論弾圧、反プーチン派のナワリヌイ氏の不可解な死を見るまでもなく、彼が時代の潮流に抗っているのは明らかです。

まるで過去の亡霊のように「偉大なロシア」の復活を夢見ています。スターリンのやり方が現代も通用すると思っているようです。イギリスはもはや「大英帝国」の復活など望んではいないでしょう。不可能であることもわかっています。

しかし、彼は核があるから自国を、そして世界を支配できると信じている、いや信じていたか、いまは諦めたか、どうかはわかりません。

今後のロシアがどうなるのか、今月半ばの大統領選に向けてどう変化していくのか、国民の動向も含めて、しっかり注視していきたいと思います。


イスラエル・パレスチナ紛争については、長くなりますので次回に語ることにいたします。もし、次回があれば、ですが。

posted by orion at 17:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際

2023年12月29日

終わらない戦争と変わらぬ日常の危うい併存

テレビをつければ、いつものようにタレント、芸人たちが大食い、激辛食い競争。のどかな田舎町でのグルメ探訪、賑やかなクイズ番組、時には名所・旧跡の旅や歴史散歩も。

すっかりアップテンポになった現代の歌番組、きれっきれのグループダンス。AIで形成された様々な映像や人物たちの登場、ゲーム攻略にアニメ番組、モダンなドラマや、あの人が出ない日はないスポーツニュース番組等々。

これが現代の日本の日常的な平和の姿でしょうか。

ああ、日本に生まれてよかった、と海外の悲惨な戦争のニュースを見れば、大抵の人は思うでしょう。

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もちろん、政治や芸能スキャンダル、物価高騰、高齢化社会、深刻な少子化問題、大規模な詐欺グループの暗躍。世界的な地球温暖化や環境破壊など、数え上げればきりがないほど様々な問題に我々は直面しています。

まったく戦争などやっている場合ではないのに、ロシア・ウクライナ戦争に続いてイスラエル・パレスチナ戦争が勃発。

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突然、テロ攻撃を仕掛けたイスラム教徒ハマスをせん滅しようと、ネタニヤフ首相率いるイスラエル軍は、ほとんど無差別にガザ地区を攻撃し、これまでに2万人を超える女性や子供などの一般市民を殺戮しています。

ハマスが住民を盾にして闘っているからで、難民キャンプも容赦なく攻撃され、水不足、燃料不足でほとんどの病院が通常の医療もできない状態に陥っているのです。

何人もの子供たちが血だらけになって、病院に運ばれていっても、狭い廊下に寝かせるしかなく、亡くなった子供を抱えて泣き叫ぶ母親や父親の姿を映し出す映像は、まったく地獄以外の何ものでもありません。

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しかし、米国はイスラエルを止めることができない。ユダヤ人が米国においてどれだけの影響力を持っているかは、「撃ち方止め」と言えない米国大統領の態度を見れば容易にわかるけれど、今、イスラエルのやっていることは、ロシアがウクライナにやっていることと、どれほどの違いがあるのでしょうか。

きっかけや背景は別として、他国や他民族の領土、土地に侵攻して、銃を発射し、ミサイル、ロケット弾を撃ち込み、大勢の罪なき民を殺害しているという点では、なんら変わるところはありません。

それなのに、イランがロシアに武器支援をして、侵略国と結託しているのは、どういうことなのでしょう。敵の敵は敵、つまり米国が共通の敵だからでしょうか。

過剰防衛をも通り越したこの攻撃は、ネタニヤフ氏がリーダーである限り、終わりそうもありません。まだ130人が残っているという人質の命など顧みる様子もないし、イスラエル市民もハマス憎しで固まって、パレスチナ人の悲惨な状況を思いやる余裕もなさそうです。

この両国の紛争は、バイデン大統領が言及したように、イスラエルとパレスチナ、二国の共存以外に解決策はなく、それが平和裏に実現するまで終わらないと思われます。

しかし、このまま戦争が続けば、お互いに相手への憎しみが募り、その感情は子供たちに受け継がれてゆく、という悪循環に陥り、解決は益々難しくなってゆくでしょう。

今のハマスを力づくでせん滅しても、第二、第三のハマスが必ず生まれてしまうことは、火を見るよりも明らかです。

ネタニヤフ氏はこの戦争が終われば、自分の地位が危うくなると、思っているのでしょうか。汚職がらみの裁判も行われているようで、攻撃を許した責任問題もあって、彼は失脚するかもしれないので、自己防衛もあって、強気で戦争を続けるしかなくなっている。としたら、米国が決断しない限り、この戦争の今後の展望はまさに絶望的です。

今後も大勢の人々が死ぬしかない、ということになります。

さて、ウクライナも今、反撃作戦が思うように進まず、ロシア軍に押され気味の戦況にあるようです。支援疲れが出始めて、欧米諸国の結束も緩み始めています。

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しかし今、支援をやめれば、悪いロシアが息を吹き返し、我々は将来的にはるかに大きな代償を支払わなければならなくなる。それは西側民主主義国家だけでなく、ロシア国民にとっても、まったく得にはならない結果をもたらすでしょう。

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その結果は、地球規模で、あらゆる国に、多大な影響を及ぼすに違いありません。

国連の人権を重視する国際法を守ろうとする者たちは、今こそ大きな覚悟をもって、このイスラエル・パレスチナ戦争、ロシア・ウクライナ戦争を、一刻も早く止めるべく一致団結する必要があります。

一見、平和な自国にとどまらず、紛争の絶えない他国にも、常に注意深い目を向けて、誤った選択をしないようにすること。

そうでなければ「終わらない戦争と、変わらぬ日常の、危うい併存」はいつか確実に崩壊していくに違いありません。
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2023年10月16日

米国の民主主義は大丈夫なのか?

来年の米大統領選挙は、このままの状況でいくと、どうやらまたもバイデン氏とトランプ氏の一騎打ちになりそうな様相である。

共和党候補者の支持率トップはトランプ前大統領で56.5%、時点のデサンティスフロリダ州知事は13.5%だから、まったく勝負にならない。現在、数々の訴訟を抱えていながら、トランプ氏の人気には衰えがみられない。

一方、大統領選出馬を表明した民主党のバイデン現大統領だが、80歳という高齢が問題視されている。テレビ映像を見ても、足元が覚束ない場面がしばしば見られる。つまづいて転んだり……


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トランプ氏に関しては、機密文書を自宅に持ち込んだり、前回の選挙結果を覆そうと、不正な介入を試みたり、支持者に対して連邦議会への乱入を煽り立てるとか、そうした証拠の言動が何度も映像で流されている。

しかし、MAGA(Make America Great Again)の支持者たちはまったく気にもしていない態で、その支持熱は下がりそうもない。アメリカの民主主義とは相反するような彼の言動を見ていると「米国の民主主義は本当に大丈夫なのか」と不安にかられてくる。

バイデン大統領は政治経験も長く、まっとうな感覚を持った人だとの印象はあるが、残念ながら国内での人気があまりない。有権者が熱くなるには、両者とも年を取り過ぎており、二人の再対決はもう見たくないという人も多いだろう。

この二人を代表して、米国の社会はかつてないほど分断されており、特に共和党内では穏健派よりも保守強硬派の言動が目立っており、ウクライナ支援の継続も危うくなっているようだ。選挙前ということもあるだろうが、このままアメリカファーストの声が高まれば、欧州同盟国との関係も弱体化してしまうのではないだろうか。


今後の米国内情勢をよく視ていなければ、日本の政治や外交にも大きな影響が出て、その対応に慌てることになりはしないか。

そんな思考を続ける中、驚くべきニュースが流れてきた。

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10月7日、パレスチナ自治区を実効支配するハマス(イスラム武装組織)が数千発のロケット弾をイスラエル南部に撃ち込んで、境界線を越えて侵入。少なくとも100人を超えるイスラエル住民(外国人を含む)が人質としてガザに連れ去られたという。

バイデン大統領は緊急演説を行い、イスラエルを全面支援する意向を表明した。イスラエルは直ちに反撃し、現在までに双方合わせて子供を含む3000人超の死者が出ている。

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イスラエル軍は大規模な地上侵攻を企て、ガザ北部住民に対して、南部に退避するよう勧告している。しかし、わずか1日や2日で110万人もの住民が南部に移動するのは事実上不可能で、事態がどうなるかは予断を許さない。

憎しみが憎しみを生み、戦闘はいっそう激しくなり、戦火は益々広がって、大勢の住民が地上戦に巻き込まれていくかもしれない。ロシア・ウクライナ戦争も当分終わりそうもない。西側の支援疲れも聞かれるなか、中東情勢がこうした国際環境の悪化に油を注ぐことになりそうでありながら、我々はただ手をこまねいて傍観しているしかないのか? 我々一人ひとりは、あまりにも無力である。

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